万一ユーザー名とパスワードが漏洩してしまうと、どこからでもSSHやFTPでサーバーに接続できてしまいます。
接続元が固定IPアドレスのネットワーク環境に限られる場合は、TCP wrapper の設定をすることで、特定のIPアドレスからの接続のみを許可するよう、サービスごとにアクセスを制限できます。
このマニュアルでは、特定のIPアドレスからのみSSH接続とFTP接続を許可する場合を例に設定方法をご案内します。
接続元IPアドレスでアクセスを制限する
- ※ このマニュアルでは Cent OS を使用している場合を例にご案内します。
- ※ Linux コマンドに関してはサポート対象外となります。
ご不明な点や詳細についてはインターネットや書籍にてご確認ください。
rootアカウントでログインします。
[root@flex-000 ~]#
プロンプト表示に続けて次のコマンドを入力します。
[root@flex-000 ~]# vi /etc/hosts.allow- ※ 「vi」と「/etc/hosts.allow」の間はスペースが入ります。
入力したらキーボードの Enterキーを押します。
viエディタで[hosts.allow]の内容が表示されます。
#
# hosts.allow This file describes the names of the hosts which are
# allowed to use the local INET services, as decided
# by the '/usr/sbin/tcpd' server.
#
~
~
~
~
キーボードの「i」キーを押し、viエディタを入力モードにし、下記の内容を追記します。
#
# hosts.allow This file describes the names of the hosts which are
# allowed to use the local INET services, as decided
# by the '/usr/sbin/tcpd' server.
#
#すべてのサービス: ローカルホストからは許可
ALL: 127.0.0.1
#
#SSH接続: 特定のIPからのみ許可
sshd: 123.456.789.123
#
#FTP接続: 特定のIPからのみ許可
ftpd: 123.456.789.123
~
~
~
~
-- INSERT --- ※ 例示した 123.456.789.123 は、実在しないIPアドレスです。IPアドレスは、「.(ドット)」で区切られた 0 ~ 255 の数字4組で表記されます。
- ※ お客様の現在の接続元IPアドレスは「 3.138.124.123」です。
- ※ お客様の現在の接続元IPアドレスからすべてのサービスへの接続を許可する場合は、
ALL: 3.138.124.123
と記述します。
編集が完了したら、キーボードの Escキーを押し、viエディタをコマンドモードに戻します。
編集内容を保存するため、次のコマンドを入力します。
~
~
:w
入力したらキーボードの Enterキーを押します。
viエディタを終了するため、次のコマンドを入力します。
~
~
:q
入力したらキーボードの Enterキーを押します。
コマンドプロンプトに戻ります。
プロンプト表示に続けて次のコマンドを入力します。[root@flex-000 ~]# vi /etc/hosts.allow
[root@flex-000 ~]# vi /etc/hosts.deny- ※ 「vi」と「/etc/hosts.allow」の間はスペースが入ります。
入力したらキーボードの Enterキーを押します。
viエディタで[hosts.deny]の内容が表示されます。
#
# hosts.deny This file describes the names of the hosts which are
# *not* allowed to use the local INET services, as decided
# by the '/usr/sbin/tcpd' server.
#
# The portmap line is redundant, but it is left to remind you that
# the new secure portmap uses hosts.deny and hosts.allow. In particular
# you should know that NFS uses portmap!
~
~
~
~
キーボードの「i」キーを押し、viエディタを入力モードにし、下記の内容を追記します。
#
# hosts.deny This file describes the names of the hosts which are
# *not* allowed to use the local INET services, as decided
# by the '/usr/sbin/tcpd' server.
#
# The portmap line is redundant, but it is left to remind you that
# the new secure portmap uses hosts.deny and hosts.allow. In particular
# you should know that NFS uses portmap!
ALL:ALL
~
~
~
~
-- INSERT --
編集が完了したら、キーボードの Escキーを押し、viエディタをコマンドモードに戻します。
編集内容を保存するため、次のコマンドを入力します。
~
~
:w
入力したらキーボードの Enterキーを押します。
viエディタを終了するため、次のコマンドを入力します。
~
~
:q
入力したらキーボードの Enterキーを押します。