はじめに
- KVMを利用している場合、コントロールパネルから簡単にロードバランサーを作成できます。
- ロードバランサー1つにつき利用料金がかかります。
ロードバランサー
ロードバランサー 1,100円/月(40円/日) - 作成したロードバランサーを利用するには、バランシング先インスタンスのサーバーすべてにルーティング設定をする必要があります。
⇒ サーバー側の設定 - ロードバランサーの負荷分散方式はL4方式(LVS)です。
- ロードバランサーには root 権限がないため、直接ログインできません。
- ロードバランサーには Virtual IPアドレス(IPv4)が1つ割り当てられます(IPv6非対応)。
- ロードバランサーに追加IPを割り当てることはできません。
- ロードバランサーのローカルIPアドレスは「172.16.1.1」です(変更不可)。
- バランシング対象ポートは 80, 443, 8080 のみです。
- ロードバランサーを追加した場合、同時にローカルネットワークも追加されます。
- 作成可能なローカルネットワーク数は5個までなので、ローカルネットワーク数が5個以上になる場合、ロードバランサーは追加できません。
- ロードバランサーを削除しても、ローカルネットワークはそのまま残ります(ローカルネットワークの対象インスタンスからバランシング先インスタンスは削除されます)。
コントロールパネル側の設定
-
当社コントロールパネルを開きます。
-
上記リンクをクリックするとコントロールパネルのログイン画面が表示されます。
アカウント名とパスワードを入力し、ログインします。 -
画面右上に表示されたメニューから「KVM」をクリックします。
-
表示された「ネットワーク」メニューから「ロードバランサー」をクリックします。
-
[ロードバランサー一覧]が表示されます。
「ロードバランサー追加」をクリックします。 -
[ロードバランサー]が開きます。
次の項目を設定します。ロードバランサー名 任意の名前を入力します。 バランシング方式 バランシング方式を選択します。 ラウンドロビン クライアントからのリクエストをサーバーに均等に振り分けます。 最小接続 クライアントからのリクエストを現在のコネクション数が最も小さいサーバーに振り分けます。 ローカリティベース最小接続 基本的に同じクライアントからのアクセスは同一のサーバーに振り分けますが、過負荷になった場合にはそのほかの負荷の少ないサーバーに振り分けます。 バランシング先インスタンス バランシング先インスタンスを追加するには「追加(+)」をクリックし、対象インスタンスを選択します。 -
※ 稼働中のインスタンスを追加するには、事前にインスタンスを停止してください。
停止 - ※ ロードバランサー作成後に後からインスタンスを追加することもできます。
入力が完了したら「登録」をクリックします。
-
※ 稼働中のインスタンスを追加するには、事前にインスタンスを停止してください。
-
登録が完了すると、[ロードバランサー一覧]に作成したロードバランサーの情報が表示されます。
ロードバランサー名 設定したロードバランサー名が表示されます。 バランシング方式 選択中のバランシング方式が表示されます。 ネットワーク ロードバランサーが使用するローカルネットワーク名が表示されます。 - ※ ロードバランサーを追加すると、同時にローカルネットワークも追加されます。作成されるローカルネットワーク名は「ロードバランサー_(作成日時分秒)-network」となります。
IP ロードバランサーに割り当てられたIPアドレスが表示されます。 - ※ [local]IPアドレスは「172.16.1.1」です。
バランシング先インスタンス バランシング先インスタンスが表示されます。 -
作成したロードバランサーを編集するには、「編集」をクリックします。
-
[ロードバランサー]が開きます。
次の項目を編集できます。ロードバランサー名 任意の名前に変更できます。 バランシング方式 バランシング方式を変更できます。 バランシング先インスタンス バランシング先インスタンスを追加するには「追加(+)」をクリックし、対象インスタンスを選択します。 -
※ ロードバランサーの設定を更新する場合は、事前にロードバランサーに接続するすべてのインスタンスを停止してください。
停止
入力が完了したら「更新」をクリックします。
-
※ ロードバランサーの設定を更新する場合は、事前にロードバランサーに接続するすべてのインスタンスを停止してください。
サーバー側の設定
ロードバランサーを利用するには、バランシング先インスタンスのサーバーすべてに以下の手順でルーティング設定をする必要があります。
-
ネットワークインターフェースの設定をします。
- ■ CentOS7 の場合
-
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1 を開き、以下を記述します。
DEVICE=eth1
IPADDR=
NETMASK=255.255.0.0
NETWORK=172.16.0.0
BROADCAST=172.16.255.255
ONBOOT=yes
-
スタティックルーティングの設定をします。
/etc/sysconfig/network-scripts/route-eth1 を開き、以下の2行を記述します。172.16.0.0/16 dev eth1 scope link proto kernel table 128
default via 172.16.1.1 dev eth1 table 128 -
ルーティングルールの設定をします。
/etc/sysconfig/network-scripts/rule-eth1 を開き、以下の行を記述します。from table 128例) from 172.16.1.2 table 128
-
ネットワークを再起動します。
# service network restart